来たる8/1(水)に2018AWシーズンがデビューコレクションとなる「th(ティーエイチ)」が立ち上がります。
奇跡と言ったら大袈裟かもしれないですが、全てのタイミングが重なって取り扱う事になった「th」は、今後NIGHTHAWKSのコアの一つとなっていくブランドだと確信しています。
例によって、色々と語りたい事はありますが、今日はブランドから送られてきたプレスリリースを原文のママ掲載致します。長くはなりますが、端々からロマンを感じ取って頂けると幸いです。
"1998年、15歳で渡英した私はロンドンの美術大学で写真の勉強をしていました。アートを中心に、様々なジャンルや分野に興味を持ち始めていた頃でした。そのなかでも1番輝いて見えたのが、それまで私が考えていたファッションのイメージを覆す、静かで知性を感じるM. Margielaが作るものでした。その時はじめて服に興味を覚え、私も彼が学んだ環境で学びたいと強く考え、翌年アントワープへと飛びました。アントワープは有名無名なデザイナーやアーティストと日常的に交流できるとても小さな街です。人と人との密接な繋がりに強く惹かれ、今でも東京に続いて第二の故郷のように感じられる大切な場所です。
アントワープ王立芸術アカデミーの在学4年目、卒業コレクションでメンズコレクションを作ったことは、今思い返してみると重要な局面のように感じます。それまでの3年間レディースウェアを製作していた私は、当時の学長であったLinda Loppa氏から「あなたはメンズウェアを発表した方がいい」という助言を受けました。その大胆なアドバイスに驚きましたが、R.SimonsがLindaの助言をきっかけにコレクションを始めた話を聞いていたので、彼女の予期せぬアイディアに好奇心を掻きたてられました。結果、コレクションは多くの方から良い評価をいただくことに繋がり、私自身も違和感なくメンズコレクションを作れたことに新鮮な手応えが感じられました。
数年後、日本に帰国し〈TARO HORIUCHI〉を立ち上げ、レディースウェアを発表していくなかで、メンズコレクションを発表できる機会を常に探していました。レディースコレクションのデザインには、時代のなかで変容していくフレッシュな感覚をデザインに込める楽しさがあります。また、着る人の美意識や志向に常に変化が起きるところも面白いと感じます。一方でメンズコレクションでは、自分の根底にある変わらない世界観と美意識を軸に表現したい。継続的かつ、ゆっくりとした時間のなかで深めていく"シンプル"なコレクションを作りたいという考えがありました。
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シンプルな生活をしていると、それ以外のことに対する感度を常に高く保てるように感じます。〈th〉はそんな日々の生活のなかに静かに溶け込む、創造や生き方にもつながっていくプロダクトでありたいと願います。実用性/快適さ/規律/品質を意識し、何を着ていると幸せなのかを理解している人達のために、彼らが「これが無くては困る」「何度も何枚も繰り返し必要である」と思えるものをかたちにしていきたいと考えます。
また服のみならず、強い世界観や空間の構築、美意識をデザインすることの重要性も感じています。今展示会ではラック、ハンガー、鏡、テーブル、スツールもオリジナルで製作し販売しています。またイメージビジュアルは〈M. Margiela〉〈R. Simons〉最初期のメインビジュアルを支えた写真家・Ronald Stoops氏に撮り下ろしていただきました。Ronaldは私にとってレジェンドともいえる存在で、アントワープ王立芸術アカデミー卒業コレクション以来のコラボレーションとなります。
服作りでは、私のアカデミーでの恩師でもあり数々のアントワープブランドを支えて着たパタンナー・Elke Hoste氏がいくつかのパターン製作に携わっています。また国内のプロフェッショナルな方々との取り組みによって、パターン、黒色の深さ、素材、ディテールの細部にまでこだわることができました。これからも様々な方々との出逢いを楽しみながら、時代と自らの感性に即した変化を楽しみながらコレクションを深めていきたいと考えています。"
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